【歴史教養講座 映像でみるグループサウンズ・昭和の歌謡史】

1966年のビートルズ来日をきっかけに大ブームとなったグループサウンズ、その御三家といわれる「ザ・タイガース」「ザ・スパイダース」「ジャッキー吉川とブルーコメッツ」の他にも多くの本格的実力派のバンドが誕生いたしましたな。グループサウンズのメンバーたちが最も苦悩したのは、何と言っても彼らが洋楽に焚き付けられた若者たちであるにもかかわらず、日本の歌謡界でヒットを飛ばさねばならない、という独特の環境にあった点ですな。中途半端な「歌謡演歌ロック」で勝負するバンドも多々ある中で、当時ロックの本場・イギリスやアメリカでヒットしていた曲をそのまま日本語で演奏するという、いわば「洋楽の完全カバー」で勝負した第一人者、それがザ・カーナビーツ（もひとつは、ゴールデンカップスでしょうな）だったわけですな。

1967年にデビューシングルとして発売されたこの「好きさ好きさ好きさ」は、2年前にイギリスの人気バンド「ゾンビーズ」が歌っていた「I Love You」ですな。本国ではちっともヒットせず、日本でのみ大ヒットしたという珍しいナンバーですな。ドラムを叩きながら歌うリーダーのアイ高野大先生が「好きさ〜　お前のすべーてー」でもってスティックを突き出すシーンが、当時バカうけしましたな。まだまだとっつきづらかった洋楽ポップスを、パラパラと砂糖をまぶして日本の若者にわかりやすく聴かせた功績は大きかったと思いますぞ。

しかし、この映像よく残っておりましたな。これは1968年に公開された長谷和夫監督映画「嵐に立つ」（主演：中山仁大先生）のエンディングと思われますな。この頃のドンズバ映像はもうほとんど残っておらんですからな。貴重ですな！！

（ダイナマイトポップス広報担当：サハフ情報相）

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